ようちえん
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12月メッセージ
急速に秋が深まり、いつの間にか冬がやってきました。冷たい風が吹く中でも、子どもたちはキラキラと輝く木漏れ日の中、木の実や小枝を拾ったり、かくれんぼや追いかけごっこをしたりして、頬を赤くして遊んでいます。先日、テレビで玉ねぎの苗つけの放送をしていました。寒い冬の間に玉ねぎは見えない土の中で根を張って、栄養を蓄え、冬を越すとの説明を “人の育ち”と似ていると思って聞いていました。子どもたちの育ちも見える部分の成長と見えない部分の成長があるのではないかと思います。とりわけ、心の成長は見えない根っこのところでなされているのではないかと思います。玉ねぎが地面に根を張って、実がなるための準備がなされるように、幼児期の子どもも、根を張り、栄養を蓄え、芽を出す備えをして、その時を待っているのだと思います。一斉に育つ玉ねぎと違って、人間の育ちにはそれぞれに時期があります。その時が来るまで、じっくりと根を育て、愛という栄養を注ぎ、その子の成長を信じて待てる存在でありたいと思います。
幼稚園では今年もアドベントに入りました。クリスマスのさんびかがあちこちの保育室から聞こえてきます。年長児は聖劇の取り組みの中で、仲間を思い、心を一つにして、お互いを思いやる気持ちに満たされて日々を過ごします。役を決める時に心の優しい羊飼いになりたい、大切なメッセージを伝えるメッセンジャーになりたい等、それぞれの思いを先生に伝えたと聞いています。どの役も大切で、誰一人欠けても聖劇は成立しません。年中の星たち、年少の羊たちも大切な役割です。思いはそれぞれにあると思いますが、クリスマスの聖劇は、みんなが心を一つにして捧げる礼拝である事をご理解いただきたいと思います。 クリスマスは、神さまからの“一番大きなプレゼント”イエスさまのお誕生をお祝いする日です。温かい眼差しで子どもたちを包み、そこにいる人全てがお互いを大切にする気持ちを持ち、平和な優しい時間を過ごしたいと願っています。 (園長 済田 真美)