少しずつ春の訪れが感じられるようになりました。先日の『小さな小さな生活発表会』では、子どもたちのひとりひとりが、のびやかに歌う姿や、小さな手を動かして制作した物を見ていただく事ができました。幼稚園の生活は、日々の積み重ねで成り立っています。繰り返し行われる日常の生活から身に着けていく事、また行事のような非日常的な取り組みから学ぶ事のどちらもが大切です。例年とは違う行事の持ち方であっても、子どもたち一人ひとりが、心を込めて一生懸命に取り組む事は大切なこと…と感染症の不安の中でしたが行う事を決めました。発表後、お家の方の胸に飛び込む子どもたち、ぎゅっとわが子を抱きしめるお家の方々の姿を見て、心が温かくなりました。小さな子どもたちの一生懸命な姿は、何よりも輝いていますね。どんな時にも、育ちに必要な経験の機会を持ち続ける事の意味を改めて感じる時となりました。

あと、わずかで今年度が終わろうとしています。1年の生活の最後のこの時期、今のクラスでの最後の時間が子どもたちにとって素晴らし時間となる事が、私たち保育者にとってひとつの目標であると私は思っています。このままこの心地よい場所にいたい、時間が止まればいいのに…と担任をしていた時に胸を熱くした気持ちが蘇ります。きっと子どもたちもそのような気持ちになり、次年度に向けての希望と不安の入り混じる複雑な思いの中で、今を過ごしている事と思います。「次の場所でも、あなたたちならきっと大丈夫、神さまも守ってくださっています。」と心の中で呟きながら、子どもたちの遊ぶ姿を見つめています。でも、ご心配があればいつでもお声がけください。共に考え、歩みましょう

この一年、コロナ禍の不安の中でも幼稚園にお子さまを毎日送ってくださり、園の保育にご理解ご協力をいただいた保護者の皆様に心より感謝いたします。ありがとうございました。　　　　　　　　　　　（園長　済田　真美）