分散登園の日々を経て、ようやく全園児での保育が始まります。久しぶりに門で皆さんを迎え入れながら、「おはよう」と挨拶できる幸せを実感しています。

南山幼稚園では例年、今頃の時期に「ありがとうの日」を設けています。いつも一緒にいてくれる家族への「ありがとう」の気持ちをお互いに伝え合う日です。残念ながら、今年は行うことはできませんでしたが、それ以上に休園期間中ゆっくり過ごす中で、普段より家族の繋がりを強く感じられた事と思います。家の外に楽しみをなかなか見出せない期間、いろいろな工夫をしながらの時間はきっと家庭にとって、大変でも豊かなものだったのではないでしょうか。

コロナ対策の新しい生活様式が奨励され、まだ不安の残る中での幼稚園の出発です。安全に配慮しながらも集団生活での一人ひとりの育ちを大切に考えながら歩みたいと思います。急がず、じっくりと園生活のペースを築いていきましょう。

今月の聖句に「互いに愛し合いましょう」（ヨハネの手紙Ⅰ　４：７）という言葉があります。今の状況下で、大切なのはお互いを思い合う心だと思います。社会の中にも幼稚園の中にも、愛をもって支え合い、祈り合う温かい関係が広がりますように…と願っています。（園長　済田真美）